ミヤマイタチシダ
種名:ミヤマイタチシダ
(Dryopteris sabaei (Franch. et Sav.) C.Chr., Dryopteridaceae)
解説:九州本土では福岡県のみ?
場所:福岡県
確認日:2018.9.17
ミヤマイタチシダです。本州の冷涼な場所においては一般種ですが、九州本土では稀な種で、標準図鑑によると九州本土では福岡県のみの分布のよう。
福岡県レッドデータブック2011では「確認できなかった」とされていますが、今年調査した限りでは数十株の生育を確認しています(正確な数は伏せますが)。
が、こういうローカルな知見は、地方植物誌が無い福岡県では蓄積されずに風化していくわけですね。種子植物に至っては、植物目録すら頓挫しているし、博物館の人や先人の研究者の方々にはもう少し頑張ってほしかったな。。。
ミヤマイタチシダの最下外側。
最下外側小羽片は2番目に比べてやや発達する程度。
ミヤマイタチシダの葉身中部の側羽片。
クマワラビのように、葉脈は表面で凹みます。葉の表面には強い光沢があり、かっこいいです。
ミヤマイタチシダの葉身頂部。
鉾状にはならず、なだらかに狭まります。
ミヤマイタチシダのソーラス。
ソーラスは軸寄りに付きます。また、以下のように全体的には葉の上側2/3くらいについています。
ミヤマイタチシダのソーラスの付き方。
ミヤマイタチシダの鱗片。
葉柄には褐色で幅広の鱗片がやや疎らにつきます。中軸にもちょっとつきます。