ヘビノネゴザ
種名:ヘビノネゴザ
(Athyrium yokoscense (Franch. et Sav.) Christ, Athyriaceae)
解説:鉱山で見られることの多いイヌワラビ
場所:福岡県西部
確認日:2018.8.26
本州の皆様にはお馴染みのヘビノネゴザですが、福岡県内では分布の少ないイヌワラビです。この個体は石灰岩の低山地で見つけたもの。場所によっては高標高地でも出現するようですが、その辺りになるとウスバヘビノネゴザ(キリシマヘビノネゴザ)の範囲に入るので識別は要注意。
ヘビノネゴザの最下側羽片。
羽状複生くらいで、小羽片は浅裂しています。
ヘビノネゴザの葉身中部の側羽片。
小羽片の基部は羽軸に延着しています。葉は草質です。小羽軸上には、ホソバイヌワラビのような突起はありません。
ヘビノネゴザのソーラス。
ソーラスは馬蹄形から楕円形で、軸と辺縁の中間からやや辺縁寄りにつきます。
包膜は全縁でした。
写真の中軸は藁色ですが、高標高帯(宮崎県北部)で見たヘビノネゴザは淡紅紫色でした。
ヘビノネゴザの葉柄基部の鱗片。
狭披針形か広線形といったところ。中央が濃褐色で、辺縁が淡褐色ですが、各色調帯の幅は、個体(内)間で差があるようでした(ほぼ全面が濃褐色のものもあれば、濃褐色の部位が広いものもある)。