キドイノモトソウ
種名:キドイノモトソウ(Pteris kidoi Sa.Kurata, Pteridaceae)
解説:有性生殖をするイノモトソウの仲間
場所:福岡県の東部
確認日:2017.11.26
石灰岩地生に生育する代表的なイノモトソウ類の1つです。1年ぶりに見てきました。
初めて見つけた時は葉質がイノモトソウよりも硬質なことに感激したものです(シダをやり始めて半年くらいだったかな)。
上の写真に挙げたように、キドイノモトソウは陽地に生える場合は羽片が細長くなり、日陰に生える場合は比較的幅広の羽片になります(他の種でもよくあるけど)。
イノモトソウの側羽片数が3〜5対くらいなのに対して、キドイノモトソウの側羽片数は1対か2対であることがほとんどです(もちろん3,4対になっている場合もあるけど)。
キドイノモトソウの側羽片。
イノモトソウの側羽片。
イノモトソウとはぱっと見で認識できるほど形態に違いがありますが、細かく言えば偽脈が明瞭かどうかで識別できます。イノモトソウにも一応偽脈はありますが、キドイノモトソウでは写真のように明瞭です。
ちなみにヒメイノモトソウも石灰岩地生の有性生殖種で細長い羽片を持ちますが、偽脈は不明瞭で羽片はキドイノモトソウの陽地ver程に細く、またより長かったです。
もう一つの違いとしては、中軸に羽がないことですかね。
幼株や裸葉の時は、写真のように頂羽片のみが著しく伸張する傾向があり、最下側羽片はちょこっとしか伸張せずタレ眉になっています。
こういうのを見ると、キドイノモトソウだなぁと思います(適当)。
キドイノモトソウのソーラス。
裏面からでも偽脈は見えますね。
キドイノモトソウの鱗片。
石灰岩にカメラのフラッシュが反射してうまく撮れませんでした。笑
光沢のある黒褐色の鱗片です。