ヒノタニシダ
種名:ヒノタニシダ
(Pteris nakasimae Tagawa, Pteridaceae)
解説:出水市指定の天然記念物
場所:鹿児島県
確認日:2018.7.28, 2017.6.18
ヒノタニシダ。昨年ふと見つけた自生地の個体です。葉を叢生し、中軸の光沢が強いため、オオバノアマクサシダやオオバノハチジョウシダとは異質な雰囲気です。
ヒカゲアマクサシダとは羽片がより細長く、以降に述べる網目を形成しないことが識別点になります。
ヒノタニシダの最下側羽片。
基部外側の1つが発達します。基部にかけて幅は狭まります。
ヒノタニシダの中部側羽片。
葉の下側の裂片は長く、葉の上側の裂片は短くなっています。基部にかけて裂片が短くなるほか、羽片の先端は尾状です。
羽片の柄はほぼないです。
ヒノタニシダの葉身頂部。
明瞭な頂羽片があり、先端は尾状です。基部はやや延着しています。
ヒノタニシダのソーラス。
ソーラスは、裂片の基部から先端下部までつきます。
ちなみに、中軸も羽軸も光沢のある紫褐色です。
ヒノタニシダの網目。
羽軸沿いに、各小羽軸間に1つの網目が形成されています。
ヒノタニシダの羽軸向軸側の突起の様子。
ハチジョウシダ類によく見られる突起が確認できます。
ヒノタニシダの中軸。
中軸と羽軸には写真のように粗く硬質な突起があります。
ヒノタニシダの葉柄基部の鱗片。
褐色の鱗片で、基部に多くつきます。
分泌物で固まっているように見えますね。