ハカタシダ
種名:ハカタシダ
(Arachniodes simplicior (Makino) Ohwi, Dryopteridaceae)
解説:基本のカナワラビ
場所:福岡県中部
確認日:2018.11.23
日本のシダの中では一番お馴染みの種だと思います。福岡の低山地帯のやや乾燥した場所ではだいたいどこでも見られる種です。
明瞭な頂羽片があることで類似種であるオニカナワラビと識別される種ですが、羽軸沿いの斑の有無も含めていろんな変異があります。
いろんなハカタシダ(というか実葉かどうかと株の大きさにもよるのですが)。
同じく(やや)明瞭な頂羽片のあるホソバカナワラビに比べると、側羽片の数は少ないです。
ハカタシダの最下側羽片。
最下外側の小羽片が著しく発達しています。2番目以降は発達しないことが多いです。
ハカタシダの葉身中部の側羽片。
幅は平行的です。小羽片はオニカナワラビに比べると小さめで多くつきます。大株になっても、小羽片はホソバカナワラビやコバノカナワラビのよりは切れ込みが浅いです。
ハカタシダの頂羽片。
明瞭な頂羽片があります。ホソバカナワラビよりも明瞭です。
ハカタシダのソーラスの様子。
小羽軸と辺縁の中間からやや辺縁寄りにつきます。
ハカタシダの包膜。
全縁、というよりは波状縁ですかね。
ハカタシダの根茎。
塊状にごく短く這います。葉は詰まってついており、間隔はコバノカナワラビより明らかに狭いです(以下)。
コバノカナワラビの根茎。
ハカタシダよりも這っています。葉柄は間隔をあけずに交互につく感じ。