種名:ミヤコイヌワラビ(ダンドイヌワラビ)
(Athyrium frangulum Tagawa f. viride Sa.Kurata, Athyriaceae)
解説:青軸のミヤコイヌワラビ。
場所:福岡県南部
確認日:2018.6.16
ミヤコイヌワラビがなかなか見つからずに、ホソバイヌワラビと勘違いしているのかななどと思っていましたが、今回初めて出会いました。ホソバイヌワラビとは全然違いました。笑
こちらは青軸品種のダンドイヌワラビになります。とても綺麗なシダでした。
ミヤコイヌワラビの葉身(上下)。
鮮やかな緑色をしており、ツヤのないホソバイヌワラビとは対照的な程です。春に低い位置に葉をつけ、その後高い位置に葉を伸ばす様はホソバイヌワラビに似ていますが、葉質はむしろタカサゴイヌワラビに似ています。
ミヤコイヌワラビ(左)とホソバイヌワラビ(右)
ここでは混生していました。並べてみると一目瞭然ですが、葉面の色合い、裂片の切れ込み、中軸や羽軸の太さが異なります。
ミヤコイヌワラビの最下側羽片。
明瞭な柄があり、また最下外側小羽片は短縮しません(こちらの柄も明瞭)。
ミヤコイヌワラビの中部の側羽片。
小羽片はやや重なり合ってつき、裂片は切れ込みが深いことがわかります。
ミヤコイヌワラビのソーラス。
軸寄りにつき、鈎形のものも混じります。
羽軸には短腺毛が散生します。
ミヤコイヌワラビの軸上の突起。
ホソバイヌワラビのように顕著な突起が生じていますが、ややホソバイヌワラビよりも長いように思います。
ミヤコイヌワラビの中軸。
綺麗な青軸(ダンドイヌワラビの型のため)であるほか、狭い羽がありました。
ホソバイヌワラビに比べると太い中軸ですが、もろく折れやすいです。
ミヤコイヌワラビの葉柄基部の鱗片。
辺縁は褐色で、中部は濃褐色でした。