コケシノブ
種名:コケシノブ(Hymenophyllum wrightii Bosch, Hymenophyllaceae)
解説:コケシノブそのもの
場所:福岡県西部、東部
確認日:2016.11.20、2018.4.8、2018.9.17
福岡県内ではごく希なコケシノブです。というかコケシノブです。
西部の自生地は私が新たに見出したもので、東部の自生地ともに岩面に着生していました。東部にはまとまった群落がありますが、西部ではほんの50cm四方の個体群を偶然見つけたくらい。
コケシノブの葉身(2枚)
各軸の分岐の角度が狭いことが本種の特徴で、角度は40°くらいかな。裂片がでろでろと長く伸びていることも他のコケシノブ類との違いです。でろでろと葉身も細長いことが多いです(でろでろという表現が的確かどうかは微妙)。
コケシノブの葉身の裏面。
キヨスミのような宿存性の鱗片はありません。
コケシノブのソーラス。
包膜はニ弁状で、唇弁の辺縁は全縁〜波状縁といった具合でした。
コケシノブの根茎。
Hymenophyllumに特徴的な針金のように細い根茎です。赤褐色の鱗片が見られました。