オトコシダ
種名:オトコシダ(Arachniodes yoshinagae (Makino) Ching, Dryopteridaceae)
解説:男シダ、漢シダ?
場所:福岡県の西部、湿潤な斜面。
確認日:2017.10.7
たまには普通の種も紹介します。羽状複葉のカナワラビ、オトコシダです。
ベニシダ類でいうナチクジャク的な部類です(見た目が)。
2年前シダを始めたばかりの時は、岩についていた10cmくらいの本種を初めて見つけて感激したものです。
そういえば先日はシダの例会にちょこっと参加させていただいて、また新しい繋がりを作ることができてワクワクしているところです。これから時間をかけて、シダのより深い世界を見ていきたいですね。
私がこれまで見てきた中では、福岡県内の中部と西部に本種のまとまった群生地があります。西部で確認した2箇所は状態の良い大株が多数生育していますが、ここでは特に立派な個体が見られました。
中程度のサイズまでだと、本種は単羽状複葉の個体が多いのですが、葉身の伸張により下部の側羽片が羽状深裂〜全裂したりします。
深裂している最下側羽片。
真ん中くらいの側羽片。
葉身頂部。
以上のように、葉面の光沢がとても美しく、フォルムもかっこいい種です。
オオカナワラビやホソバカナワラビのようにまとまった頂羽片は形成しません。
最下羽片のソーラスの様子。
中部の側羽片のソーラスの様子。
ソーラスは軸と辺縁の中間についています。
鱗片は褐色でした。